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Channel: 鈴木ともみオフィシャルブログ 【経済キャスターの一粒萬倍日誌】
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兵庫県加古川「医療現場の状況は深刻です」

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兵庫県加古川医療センター救命救急医療センターからのFB発信です。

 

専門家会議は、全国一律の自粛を要請していては、

生活や経済活動が立ちいかなくなるため、地域差による自粛要請の方針を示しました。
特に、感染拡大が続いているのは「兵庫、大阪、東京」。

拡大傾向にある地域では一律の自粛などを求め、収束に向かい始めている地域は、

リスクの低い活動から徐々に解除を検討することを認め、

再び感染が拡大し始めた場合は自粛する必要があり得るとしています。

感染拡大が顕著な兵庫県にある加古川医療救命救急センターが18日、現況を発信しました。

【新型コロナウイルス:医療現場の状況は深刻です】
これまで一般の方にもわかりやすい情報提供を、と考えて、

内容や表現を吟味した記事をシェアしてきました。
今もこれからも、日常生活において注意していただくことに大きな変化はありません。

これは大事なことです。正しい知識を持って、それを実践していただくことが大切です。

医療機関における現状は、かなり厳しくなってきています。


報道で患者数が減っていないことは、皆様認識されていると思われます。
実際に、隔離や治療を必要とする患者さんが増えています。
新型コロナウイルス感染症の患者さんに対しては、

現状では指定医療機関での入院対応がなされていますが、

ここしばらくの急速な患者数増加に、感染病床の数が追い付かなくなりつつあります。

また、先日記載した通り、感染患者を受け入れることで、

もともと受け入れていた一般傷病の患者さんの搬入がストップする医療機関が出てきています。
当センターも本来床のICU(集中治療室)で重症傷病者を診療していますが、

現在ICUは新型コロナに感染した重症患者さんだけを、

人数を決めて受け入れています。

同時にそれ以外の救急搬入を制限しています。

病院全体としての新型コロナウイルス感染者の受入数も、

軽症から重症まで、すでに当初定めていた病床数を上回っています。

それでもこの先まだ増やしていかないと、

県内の診療ニーズを満たすことはできないと思われ、

次の一手をどうするか?という検討を再々行っています。

あまり報道されることはありませんが、これが感染症指定医療機関の実情です。

感染指定医療機関は普段感染症患者だけを診ているのではありません。

日常的には生活習慣病診療や、がん診療や、救急診療など、

様々な診療を行っています。

現在患者数の増加に伴い、こういった元々行っていた診療に様々な制限が生じています。

一時休校になった学校が再開されたり、

閉館していた施設が再開されたりしている世間を見ていると、

目の前の現状と何かがずれているように思えてなりません。

(休校や再開そのものが適正であるのかどうか分かりませんが、

なぜあのタイミングで休校・閉鎖する方向に動いたものが、

よりによって今のタイミングで再開する方向に舵を切られているのかがよく分からないのです。)


今、患者数は増えているのです。事態はまだ緩やかに悪化していると思うのです。

自分や周囲の方を守るために何をするべきか、どう行動するべきか、今一度お考え下さい。

 

(おまけ:マスクのこと)
先日来、知人や友人から、あるいは報道から、切実な状況が伝わってきています。

病院で働く医師が職場で支給されるマスクは3日に1枚だったり、

週間に1枚だったり。医療者が感染すると、ご存知の通り

一般診療の休止や救急患者受け入れの中止につながります。

上記のようにただでさえ制限されている診療は、さらに厳しいものとなるでしょう。

町中で見かけるマスク姿の皆様、本当にそのマスクは必要ですか?
出勤時にドラッグストアに行列されている皆様、

購入されたマスクはどなたが、何のためにお使いなのでしょうか?

最前線に、マスクを回してください。
医療者が少しでもストレスを減らして患者さんに相対できるよう、ご配慮いただけると幸いです。
現時点では、当センターにおいては医師/看護師へのマスクの制限は行われておりません。

各職員が無駄遣いの無いよう配慮しつつ、感染対策を行っています。


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