第66回『カンヌ国際映画祭 審査員賞受賞』映画
9月28日公開『そして父になる』のマスコミ試写に行って参りました 。
是枝裕和監督の前作『奇跡』では、
じっくりインタビューさせていただきましたので
最新作も早く観たくてたまりませんでした
スピルバーグ監督が絶賛、あのニコール・キッドマンは
後半一時間涙が止まらなかったとのこと…。
小津安二郎作品以来、日本映画が描く“家族”というテーマは
国境を越えて評価され続けていますね
この作品は福山雅治さんから是枝裕和監督に
一緒に何かできませんか?という声がけでスタートした企画。
是枝監督は福山さんのために脚本を書き下ろしました。
『愛した息子を、"交換”できますか?』
「前例では、100%ご両親は交換という選択肢を選びます」
「いいか、血だ。これからどんどんその子はお前に似てくるぞ、
慶多は逆にどんどん相手の親に似ていくんだ」
「似てるとか似てないとか、そんなことにこだわってるのは、
子供と繋がってるっていう実感のない男だけよ」
「血なんてつながってなくたって、
一緒に暮らしてたら情は沸くし似てくるし、
夫婦ってそういうとこあるじゃない…親子もそうなんじゃないかしらね?」
心にじわじわと響く台詞が静かに伝わってきます。。。
ニコール・キッドマンが素晴らしいとほめていた女優陣
(尾野真千子さん&真木よう子さん)の抑えた演技にも
引き込まれてしまいました。
子供と接している時間は、女性の方が長いこともあり、
”父性”とは別の苦悩や葛藤や哀しみに包まれる…
そこに感情移入することになり、試写室でも
女性の多くは終了した後も椅子に座ったままでした。
海外ではスタンディングオべーションでも、
やはり日本には日本人らしい鑑賞&感動の仕方が
あるように感じました
子供の魅力を最大限に引き出すことに長けている
是枝マジックも健在でした。
観終わって一晩寝た今でも一つひとつの場面を
思い出すたびに、気を抜くと、
ボーっと映画の世界観に浸ってしまいます(笑)。
本当に心底、観て良かったと思える映画です
もう一回観たい!次は劇場で