たて続けに2冊の小説を読みました。
『セカンドバージン』(大石静著/幻冬舎)と『婚活詐欺女』(岩井志麻子著/宝島社)。
どちらかと言うと映画派の私ですが、
珍しくこの一カ月は、空き時間ができれば読書タイム
週3冊ペース、数えてみると月10~12冊は読んでおりました
◆『セカンドバ―ジン』は鈴木京香さん主演のドラマとしてNHKにて放送中。
(ネット証券業界におけるM&A,TOB絡みの展開もあり、
金融ドラマとしても楽しめます)。
◆『婚活詐欺女』はあの婚活詐欺事件のアナザ―ストーリー。
話題のふたつの作品です。
各々の小説のなかに登場する女性たちは、
皆、元気がよく、逞しくて強い。
いずれもパワフルでエネルギッシュに生きているのに、
半生の結末には大きな差が出てしまいます。
『セカンドバージン』には、毅然とした軸を持つ女性だからこそ
誇り高く歩むことができる『颯爽と開けた道』、
『婚活詐欺女』には、自ら努力することを避け、
虚構のなかで作り上げた自分を正当化しようと
自分の嘘を信じてくれる男性に依存し続ける『フカシの道』が描かれ、
どちらもその道を必死に全身全霊で進んでいきます。
当然、その場しのぎの婚活詐欺女の人生道は、閉ざされます。
「なんでそれをもっと正業に生かさないのか。
別の正しい方向や夢や現実に向けて使わないのか。って、
詐欺師が捕まるとみんなそういうこと言うけど。
やっぱりそっちの能力はこっちの現場では使えないっていうか。
上手い詐欺師が有能な営業マンやセールスレディにはなれない。
奴らの能力は、努力や生業と結びついたとたんに、
『私は損してる』『俺は無駄なことをしてる』ってなるらしい。
奴らはその場で得したいんだもんな。長期に成功したいんじゃなくて」
(小説「婚活詐欺女」より)
『その場で得したい』 この気持ちは詐欺師だけでなく
あらゆる人たちが陥りやすい感覚かもしれません。。。
犯罪に発展するようなレベルはご免とはいえ、今をラクに得した形で過ごしたい。
でも、それを続けていると、いつかそのツケが必ずまわってくる・・・。
「(男はみんな弱いのさ)ーーー
男は滅び、女は栄える。それが真理だってことですね」
(小説「セカンドバージン」より)
ラクに進むことを好まず、自分の気持ちに正直に、
逃げずにあらゆる困難に向き合った主人公るいが
クライマックスで放つことばです。
テレビドラマでは、果たして出てくる台詞なのでしょうか。。。?
鈴木京香さんはどんなふうに表現するのでしょうか。。。?
早く観たいです