『競争によって人間はもまれないと、成長しないし、自立もできない。
自分の生き方さえ分からなくなります。
人生における勝者、敗者は世俗的な地位では決まりません。
自分なりの努力をして自分なりの生き方を貫ける人が真の勝者です。』
富士フィルムHD 社長 古森重隆氏 (日経新聞より)
『教育に競争は絶対に必要』というタイトルのもと、
古森氏のインタビュー記事が掲載されていました。
古森氏はご自身の生き方を振り返りながら
『偉くなりたいために勉強したわけではない。
負けてたまるかと思っただけですよ。それは動物の本能でしょう。
勉強したい人は大いにやればよい。
学校の成績が悪くても、ひょうきんなら人気者になれる。
歌や運動が好きだとか、得意なものがいろいろあるはずです。
競争によって、自分の居場所が分かるんです。 』
と語ってらっしゃいます。
また、今後の日本について
『互いにしのぎを削る環境を整えて、精神力の強い人間を育てなかったら
日本の将来はないと断言できます。』
と、競争が社会の原理であり、競争の結果によって、
全体の知的レベルが上がり、会社や国家の栄枯盛衰、進歩や退歩も
決まってくるというお考えをお持ちのようです。
さらに
『勉強ができない人をさげすむとか、弱い人をいじめるというのは
競争が原因ではありません。徳育をおろそかにするからです。
教育は知育だけではない。総合的なものです。 』
と、徳育の重要性も説いてらっしゃいます。
記事を読んでいて思ったのは、やはり競争するなかで
結果として出てくる個人差を認める場があってこそ
『個性』が生まれ、秀でた『才能』に気づくことができるのではないか。。。
ということです
競争の結果として順位が決まるオリンピックがこの世になかったら
水泳の金メダリスト・北島康介選手の生まれ持った才能に、
本人を含め誰も気づかなかったのかもしれない・・・。
『競争によって自分の居場所が分かるんです。
無競争、無菌状態で人間を育てたら、
ろくなことにならないと知るべきです。』
古森氏の上記のことば、しっかりと心にメモしておきました