大学がGWは休講ですので、ブログを更新いたします。
国立大劇場【喜寿記念・師籍60周年記念 藤間掬穂舞踊会】
感激して涙が止まらず...。
「人生っていいな」と初めて涙の意味を知ったGWになりました。
令和4年1月31日に国立劇場から日時決定のお知らせがあり、
この1年3ヵ月間、藤間掬穂先生ご一門の皆様、紫派藤間流の関係者の方々が
どれだけご準備され、お稽古を積んでこられたのか...。
盛会となった大劇場の舞台はその集大成を物語っていました。
藤間掬穂先生は坂東彌十郎先生と 清元『神田祭』、
藤間紫先生と藤間翔先生は 長唄『歌舞伎草紙』に出演され、
華麗で気品あふれる日本舞踊、煌びやかな舞台演出... 他の曲も素晴らしい舞踊が続き、
長唄、清元、囃子...全てに魅せられました。
そして、藤間掬美奈先生は『京鹿娘道成寺』という
日本舞踊を代表する名曲に挑まれました。
(藤間掬美奈先生より拝借)
紀州の道成寺に伝わる伝説「安珍と清姫の物語」は
ちょうど4年前、私自身がラジオドラマの令和GW特番の演出で
チャレンジした題材でもあります。
白拍子となって現れた清姫の無念さと悲哀...。
そして舞台にそびえる大きな鐘の上での立ち姿。
清姫の全ての感情を表出した舞踊と所作の一つひとつが
会場を圧巻、観客の皆様を虜にしていました。
その表現には、古典芸能とは別の世界から入門されたなか、
只管真摯に励み続けてこられた掬美奈先生の人生そのものが体現されていました。
(藤間掬美奈先生より拝借)
掬美奈先生のその「覚悟」と「気迫」に圧倒され、
見せ場となるクライマックスで幕が閉じた後もしばらく心の震えが止まらず、
座ったまま、肩を振るわせつつ感涙しておりました。
芸術文化、素晴らしい舞台やステージに触れた時、
感動して涙が溢れ出る感覚は何度も経験しました。
ですが、真摯に挑戦する人の「覚悟」や「気迫」に触れた時、
さらに心が大きく揺さぶられ号泣してしまうのだ...と、
この年になって初めて知りました。
いくつになっても初めての体感はあるのですね...。
「人生って奥深い、いいな」と、
感じることのできる素敵なひとときとなりました